EAとは何か、基本から丁寧に。

EAというものがあります。このEAというのは、Expert Advisorの略称で、実体は「自動売買プログラム」になります。

ただこのEAを使えるのは、基本的にMT4というプラットフォーム上に限られます。MT4は世界中のFX事業者が採用している取引プラットフォームなのですが、日本では寧ろ少数派だったりします。

EAとは何か。

まずこのEAというものを少し解説します。EAは、ある一定の条件を満たした時に売買を行う、ある種のプログラムです。最近、詐欺まがいの商法で、このEAを「AI」と謳って販売しているケースが後を絶ちませんが、EAの実体は「一定の条件下で売買を行う」という、単純なプログラムです。AIのような、ディープラーニング機構が備わっている訳でも無いですし、バージョンアップで改善は出来ますが、EAがEA自体を自動的にバージョンアップする事も出来ません。ですから、EAのことを「AI」と謳った商売には、是非気をつけて下さい。

 

それでそのEAなんですが、様々なタイプがあります。

スイングトレード、デイトレード、スキャルピング……

実に多彩なタイプがあるので、まだこの段階では紹介しませんが、いずれ優良EAを紹介する特集ページを組もうと思っています。

 

EAを動かすには、基本的にMT4のプログラムを常に起動させておかなければいけません。自宅であれば「常時電源ONのPC」が必要です。個人的には、スティック型パソコンと呼ばれる、HDMIでモニターと接続して使うタイプの小型PCを用いるのがベストだと思っているのですが、これも少なからず初期投資としての費用は掛かります。一般的には、VPSというのを用いる様に示唆しているサイトが多いのですが、VPSは結構月額費用が掛かる上に、ローカルで動かすパソコンと違って、オンライン上のパソコンを操作する形になるので反応も鈍いです。自宅のインターネット回線が異様に重いとか、モバイルルーターで運用している、というような不安定な環境であれば別ですが、固定回線のインターネットがあるのであれば、スティック型パソコンを使って電源ONを確保しつつ、時折モニターに繋いで状況を確認する、というのがベストだと思います。

スティック型パソコンには、例えば以下の様なものがあります。

既にWindowsがインストールされていて、HDMIで接続すればすぐ使える状態になって納品されるので、非常に便利です。

 

さて、EAの定義は結局「条件下で売買するプログラム」ですので、それ程難しい訳ではありません。基本的には、特定のチャートにセッティングをしたら、後はほったらかしで大丈夫、というのがEA自動売買の特徴です。

勿論、最高のパフォーマンスを上げたければ、ファンダメンタルのマズい時期にはEAの稼働を停止させておくとか、調子が良いと見込んだら指定Lot数を高めるなどの微調整をすると良いのですが、それはあくまで応用の段階です。ひとまず「EAでも利益が上がる」という事を知って頂きたいと思います。

EAを選定する上で重要な指標

さて、実際にEAを用いて売買をする、という事を考える上で、最初に躓くのが「EAの選定」です。

無料のEAとか、無料で手に入れられる本来有料のEAとかもあるのですが、基本的にEAは有料の販売物です。

となると、当然売り手側(EAの作成者)は、EAの優位性をこれでもかと喧伝します。

どのEAでもそれは一緒です。わざわざ「このEAの出来は悪いです」と言って商売する人はいませんからね。

 

そこで重要になるのが、どのEAがどれ位の利益率を出してくれるか、という指標です。これは大概のEA販売所で公開されています。逆に言うと、これが公開されていないようなEAは決して買ってはいけません。

この指標は、プロフィット・ファクター、略してPF、と称されます。PFが1.5程度あれば、それなりに優秀なEAです。逆に2以上になる様なEAは、特定の相場でしか通用しないような『過度の調整(カーブフィッティング)』がされている可能性がある為、一概にお勧めは出来ません。勿論中には、PFが2以上で本当に凄いEAというのもあるので、その辺りは実際に購入して試してみないと分からない部分ではあります。これから私が紹介していくEA販売所ですと、過去の実弾売買のグラフと履歴が全公開されているので、実際に相場で通用するかどうか、一目瞭然で分かります。

 

その他には、最大ドローダウン、というのがあります。これは、今までそのEAを(バックテストも含めて)稼働させていて、最大でどれだけの損失が発生したか、という数値です。バックテストが1年とかでは信用出来る指標にはなりませんが、5年以上のバックテストの結果であれば、最大ドローダウンはある程度信頼置ける指標になります。

最大ドローダウンの見方は、基本的にパーセンテージで見ます。総資金に対してどれだけの損失が1回の取引で発生したか、というのが最大ドローダウンです。色々見ていくと、20%程度のEAが多いですね。要するに、100万円を適正Lotで仕掛けていて、20万円のロスが掛かった、という見方をします。これが40%とかだと、一撃で市場退場させられかねないので、この数字は結構大切です。まあそもそも40%を超える最大ドローダウンを出すEAを見つける方が難しいのですが、それでもこの指標値はしっかり見て置いた方が良いです。

 

その他には、勝率とか最大利益・平均利益などの指標がありますが、これらはあまり重要ではありません。もちろん見ておいても良いのですが、1回の取引でたくさん利益が取れるEAであっても、それ以上に損失が多すぎる様では、使い勝手が悪いというものです。因みに、このパターンのEAというのも実は存在します。コツコツ負けてドカンと勝つ、と称されるEAなんですが、こういうタイプのEAの場合、ある程度余剰資金をしっかり蓄えておいて、その上で用いるべきです。間違ってもハイレバレッジで用いるべきEAではありません。

実際にEA運用をするには

EAの運用は、先にも申し上げた通り簡単です。基本的には、MT4でチャートを出して、そこにドラッグ&ドロップでもってEAを適用し、自動売買のボタンをONにすれば、それで稼働します。もちろん「特定の条件になって初めて売買する」ので、EAをONにしたらすぐに売買建玉がされる、という訳では無くて、EAの条件に基づいてポジションが取られます。基本的に24時間での運用ですので、気長に待つ、というスタイルが必要になってきます。

 

因みに、EAの調子次第では、裁量を入れる、というのが私はベターだと思っています。よく相場格言で、「頭と尻尾はくれてやれ」と言いますが、EAはものにもよりますがこの「頭と尻尾」を無理矢理取りに行こうとしてしくじるケース、というのが多々あります。そこで、ある程度利益が乗ってきたら、手動でテイクプロフィットしてしまう、というのが良いと、個人的には思います。もちろん、大きなトレンドが生じている場面に於いては、EAに任せてトレンドの大きな所を取りに行った方が良いです。下手に弱気になってしまって、トレンドの頭で決済してしまう様な勿体ない事をしては、増える資産も増えない事になってしまいますからね。

EAについての基本まとめ

EAは、決してAIでもありませんし、万能でもありません。けれど、四六時中相場に貼り付いていられる人の方が少ないのですから、EAは積極的に活用すべきだと私は思います。

EAを用いた取引では、かなり「心労」が軽減される、という思いがあります。どうしても、ポンド円なんかを取引していると、心臓に悪い場面というのがいくらも出てきます。その点、EAに自動で任せておけば、後は結果を受け取るだけであって、チャートに一喜一憂する必要もありません。そもそもチャートを見ずに取引出来るので、ある意味ハイリスクな投資信託的な捉え方だって出来る、と私は思います(あくまで私感です)。投資信託とは比べ物にならないほどにリスクは高いですが、それと同時にストレスも高いのがFX取引の特徴です。そのストレス緩和に抜群の効果があるのが、EAによる取引、という選択肢です。

 

EAは、1万円程度から数十万円程度するものまで、実に多彩にあります。高ければ良い、というわけでもありませんが、やはり高価なEAになればなるほど、それだけ「支持されなければ買われない」訳ですから、性能も良い傾向にあります。あくまでご自身の出せる初期投資、というのはあると思うので、EAにお金を掛けすぎるのも少し問題かとは思いますが、それでも「安物買いの銭失い」にならない、後悔しないEA選びをしてもらいたいものですね。